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株式会社イソップ企画■クリエイティビティで顧客のニーズに応える

Webサイトや携帯電話のコンテンツ制作をいち早く始めた株式会社イソップ企画の児島隆夫社長。クリエイティブに注力したコンテンツ制作を推進している。経営方針を中心に話を伺った。



児島 隆夫氏(GC近畿・副理事長)

 

 

 


Webコンテンツ制作を業界に先駆けて開始

昭和50年5月、26歳の時に勤めていた印刷会社から独立し、コジマの名称で創業し、手動写植機による組版業をスタートした児島社長。昭和58年に商号変更し、株式会社イソップ企画を設立した。

その後、組版だけでなく印刷も手掛けるようになったが、印刷機は設置せずに印刷は外注で、電算写植からDTPのデジタル化に移行し、企画・デザインに注力することにした。その後、インターネットが登場し大手企業を中心にWebサイトが開設されるようになると、将来はWebコンテンツが台頭し一大市場になると感じた児島社長は、平成12年、携帯電話のWebコンテンツの企画・システム開発の事業を始めることにしたのである。

「当時、フィットネスクラブが人気でフィットネス専用のタイムスケジュール、インストラクター紹介、キャンペーン情報、友達紹介、オンライン入会等のアプリを開発し東京を中心に営業しました。このシステムの活用で各クラブさんの会員増強に大いに役立ち、他社のフィットネスクラブとの差別化を図ることで、多くのお客様を獲得することができました」と述懐する。

その後、携帯電話情報配信ソフトの開発・販売、携帯電話による広告スペースの販売、携帯コンテンツASPサービスを展開し、システム開発やコンテンツ制作に着手し成果を得ることができたのは、児島社長に先見の明があったのと、何よりも素早く事業を具現化する実行力があったからに他ならない。

インターネットの市場が拡大してきたことで悩みごとも発生した。「Webサイト制作やシステム開発を専門にするIT会社が次々と現れたことで、当社でスキルを磨いてきた社員がそれらのIT会社に転職するようになり、人材が流出するようになったのは痛手でした」と、人材面での問題が生じたという。

また、お客様もWebを絡めたマーケティングや営業を重視するようになり、集客や販売でいかに効果的なコンテンツを提案できるかがますます問われるようになりました。同時にWebコンテンツの制作料金がみるみる下落していきました。そこで分業制を考えました。Web制作、システム開発はそれぞれの専門会社に発注し、当社は制作部門のトータルディレクションに徹する業務に専念しました。お客様も、印刷物は印刷会社に、ITはIT会社というように、媒体制作を棲み分けされるようになってきました」と、WebコンテンツがIT会社に流れ、Web制作の環境が厳しい状況になったという。

他業種とコラボし強みを打ち出す

同社では企画、Webデザイン、グラフィックデザイン、プロモーション・ブランディング、ネットプロモーション等の事業を展開し、クリエイティブな力で顧客が求めているニーズに的確に応えることを信条にしているが、主体になっているのはグラフィックデザイン、企画事業である。平成25年にデザイン・DTP 制作専門サイト『デザイン工房.com』を立ち上げ、ネット上で受注できる体制を敷いてさまざまな印刷物の制作に臨んでいる。

また、販促物の制作も始めており、中でもオリジナルの本革グッズ製作専門サイト『本革工房.com』は、全国から安定して注文が入ってきている。革製造工場と提携し、カードケースやキーケース、ホルダー、ストラップ、各種ケースなどさまざまな本革製品を名入れで製作し販売している。

、一昨年はクラウドファンディングによる『ZUTTO project』を立ち上げ、障がい者福祉施設の人たちと力を合わせて革製のバッグを製作し販売、好評を博した。これはサステナブルな社会を目指すSDGsの一環でもある。「当社としてもZUTTO projectを皮切りに、可能な範囲でSDGsのそれぞれの目標に取り組んでいければと思っています」という。

なお、『本革工房』も『デザイン工房』もリアルな営業はせずに、Webから注文を受けて作成し納品するオンラインに特化しているのが特徴だ。

コロナ禍になって、お客様はよりデジタル化にシフトするようになり、紙離れが急激に進んでいるのを実感します。しかし、DMやパンフ、ハガキなどはむしろ増えていくのではないかと見ています。そのためには、我々はプロデューサーとしてお客様に喜んでいただける企画提案を行って、お客様と消費者に有益なプロモーションをサポートできる印刷物、IT 関連、販促物の提案をしていくつもりです。同時に今後は、他業種とのコラボレーションを今まで以上に展開し、共同事業も目指していくことが重要になると思っています。新商品の開発、他業種との新事業に向けた活動を大胆に展開していきます。その中で、当社の強みである商品開発におけるクリエイティビティを打ち出し、同時に新たな強みを考案していければと考えています」と、これからのビジネスの方向性を話す。

① 社内風景
② 『本革工房.com』サイト
③ クラウドファンディングで製作した革のバッグ
④ 各種オリジナルの革製品を製作・販売


株式会社イソップ企画
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