制作お役立ち便利帳
図版に関するご質問

Q カタログ掲載の図版原稿としてCADデータを使いたい。

A

CADはコンピュータを用いて設計をすることで、JISでは規格のB3401に「製品の形状、その他の属性データからなるモデルを、コンピュータの内部に作成し解析・処理することによって進める設計」となっていて、実際には設計する目的ごとにさまざまなCADシステムがあります。

CADデータ

いずれのCADでも線分、円、円弧、多角形、楕円などの「グラフィカル オブジェクト」が、レイヤー(層)、線種、寸法スタイル、文字スタイルなどと組み合わされたデータを持っていますので、CADシステムが異なってもデータの変換は可能ですが、表現が完全に再現できる保証はありません。

CADのグラフィックスを印刷用に利用するケースは、間取り図や設計図、配線図などの一部を切り出す場合と、建物のパース(立体表示)やテクニカルイラスト(ドローイング)を使う場合があります。前者はCADの「グラフィカル オブジェクト」が必要なのでデータ変換が必要ですが、後者は単なる画像なのでCADシステム側でTIFF形式で保存してもらうとか、小さなカット図形として使うならCAD画面のキャプチャをとれば、表現は完全に一致した画像が通常のDTPで使えるものとなります。

正確に個々の「グラフィカル オブジェクト」を取り込まなければならない場合は、AutoCADのDXF/DWGファイルなら互換性が高いので、データがAutoCAD以外で作られた場合でも、一旦DXF/DWG形式で保存してもらって、Adobe Illustrator CS に取り込むような使い方になります。DWGはAutoCADのフォーマットなのでAutoCADに戻すこともできるものですが、他のCADシステムには戻せません。DXFはAutoCADの異バージョン間の交換様式として作られ、多くのCADシステムが対応している標準的ファイル形式ですが、文字の幅や大きさが変わるなど完全な再現にはなりません。

またCADデータで個々の線に太さの情報が無い場合はすべての図形が最細線になりますので、Adobe Illustrator CS などで再設定が必要になります。レイヤーも印刷に必要ない層が含まれている場合があるので、最終仕上がりがどのような図形を必要としているのか、不必要な部分の削除はCAD側とDTP側のどちらでどのように分担して作業するのか、などの打ち合わせが必要になります。