制作お役立ち便利帳
印刷物の制作に関するご質問
カーラッピングはどうやって印刷するのか?
昔は車体に塗装してましたが、ボディを傷つけやすいので、その後マーキングフィルムをで切り文字を作って車体に貼っていました。今では主として塩化ビニールシートにインクジェットプリンターで印刷してから貼るので、フルカラーの画像でも安価に装飾できるようになりました。飛行機から、電車、バス、果ては痛車まで盛んに用いられています。
また営業車の外側を媒体に変えることがことができるので、自社のマーケティングや広告としても使われています。日本でも21世紀に入って広告媒体としてのバスラッピングが増えましたが、まだ欧米のようなこなれたデザインになっていないので、まだまだ伸びシロはあるとみられています。
印刷は、インクジェットインクの種類で溶剤系とラテックス系の2通りありますが、いずれも1.3メートルほどの裏に粘着剤のついたロール状の塩ビシートを使いますので、それ以上の幅が必要な場合は、あらかじめ絵柄がシートをまたがらないとか貼り合わせがやり易いようにパーツ化して、分けて印刷します。
溶剤系インクは塩ビの表面を少し溶かすようにして固着するので耐水性耐光性に優れますが、インクが下地に溶け込むことで少し彩度が下がる傾向にあります。また長く使われてきたので、メタリックとか特殊なインクも豊富にあります。難点は印刷後に溶剤が揮発するまでに時間がかかるので、すぐにラミネート加工ができないとか、どうしても溶剤の臭いがとれないことです。
近年主流となってきたのがラテックス系の水性インクジェットによるプリントで、臭いや有害成分がないために飲食店内、教育機関、医療関係などでも使えます。このインクには水性顔料の他にラテックス(ポリマー)、抗スクラッチ剤などが溶け込んでおり、熱処理で速乾性と耐久性をもたせるような特殊なプリンターを使います。
まず塩ビ素材の表面温度を上げておいてインクジェットプリントし、ラテックスの薄膜を作りながら水分を蒸発させます。そうするとその表面に抗スクラッチ剤の膜が形成され、すぐに次のラミネート加工に入れます。ラミネート無しで3年、有りで5年の耐性があるといわれています。プリンターには複数のヒーターがあるので、かなり熱をもちます。
ラミネートされた後の車体へのラッピングの施工は職人による手作業になり、車体には曲面も多くあるので、塩ビシートをヒートガン(強いドライヤーのようなもの)で部分的に熱して伸ばしながら曲面にあわせていきます。曲面がきつい場合には、こういう加工がしやすいキャスト製法の塩ビシートを選ぶ必要があります。
https://youtu.be/oF2f1yQp9Yk
通常インクジェットプリントをする対象はインク受理層のコーティングが必要ですが、ラテックス系ではそういった処理は不要であるところも普及の理由になっているようです。当然車体だけでなく屋外看板一般にも使えるプリント方法です。



