制作お役立ち便利帳
発注に関するご質問

Q チラシ・パンフをデジタルサイネージにしたい。

A

デジタルサイネージは、陳列棚に置かれる画面が7インチくらいのものから、ビルの壁面の何百インチのものまで、非常に多種多様ですので、表現方法を決めるにはまず設置場所を想定しなければなりません。しかし表示するコンテンツはいずれもある程度は流用ができますので、なるべく広く利用できるように企画・制作をしておいた方がよいでしょう。場所が屋外なのか屋内かで使われるハードウェアも大きく変わり、同じコンテンツを流すにしてもコントラストの調整などは設置場所ごとに設定が必要な場合もありますが、基本的にはコンテンツ流用はできるのがデジタルメディアの特徴です。

質問の主旨は印刷用のPDFなどをデジタルサイネージに変換したいことでしょうが、まずは前述の設置条件を想定してから企画・デザインに入ります。画面については、縦型か横型か、縦横比は16:9か、4:3か、などを決めますが、どちらでも使えるように考える場合もあります。16:9の縦型を3分割して横型のコンテンツを上下に3つ並べるなどです。この場合にはぴったり納まらずに端数が出ますので、それを吸収するように余白デザインする必要があります。

デザイン的には、デジタルサイネージが車中や待合室などのように座って見るものか、通路沿いに置かれて歩いている人に見てもらうものかによって、考え方が異なってきます。座してみる場合は静止画のスライドショーでも使えますが、通路沿いの場合は内容を認識してもらうのには、動画編集のようなさまざまな工夫が必要になります。いずれも印刷物のままでは見づらいので、紙面を分解して要素を取りだして再構成することになります。

とりわけ通行人に対して表示する場合には、取りだした要素を動画・アニメのようにタイムライン(時間軸)に順次配置していくので、PDFよりもAdobeIllustratorやAdobePhotoshopのレイヤー構造のファイルから要素を取りだした方が自由に動画編集できるようになります。これらのアプリだけでも簡易アニメのような編集は可能ですが、動画編集としてはAdobePremiereやAdobeAfterEffectsといった専用アプリにインポートして行った方が販促ビデオなども組み合わせた自由で多彩な表現ができます。

つまりデジタルサイネージの原稿としては制作用のデータが使えるのですが、動画化が必要なためにデザイン上の注意点は大きく異なってきます。印刷用のデザインに慣れた人にとっては以下のようなポイントが重要になります。

  1. 画面表示の文字数は相当に絞り込まないと読んでもらえない。文字サイズも大きくして、チラッと見てわかる程度のことしか伝わらない。
  2. 動画とはいってもゆっくりした動きにしないと何だかわからなくなる。また注意をひく意味でも少しづつ動かすことには効果がある。
  3. ランダムな動きは見苦しくなるので、動きには一定のテンポが必要。繰り返すような動きにはリズム感をもたせる。
  4. 印刷物よりは看板のような強い明暗コントラストがあったほうがよい。
  5. ロゴ・図版はWeb素材などからの拡大はせずに、エッジのシャープなものを使う。
  6. 内容を盛り込み過ぎない。一般に15秒から1分くらいに小さくまとめる。そのため総合案内と個別案内は別に制作する。
  7. 設置場所の明るさ、背景色、視線との位置関係などを考慮する。

参考:デジタルサイネージサービス