制作お役立ち便利帳
写真に関するご質問
モアレとロゼットは防げますか?
画像の調子を再現するのに網点を使うカラーオフセット印刷時に発生するモアレやロゼットは、製版レタッチや色校正時点では十分確認できないこともあり、品質上の難問になっています。写真そのものが優秀であってもモアレやロゼットによって画質が落ちてしまうことがあるからです。しかしモアレやロゼットの発生する原理を知れば、あらかじめ原稿から判断して発生を抑えるように手を打つことも可能です。
モアレは規則的なパターンが2つ以上重なった時に発生する第3の模様のことで、オフセットの網点印刷では色ごとに網角度が異なるために、周期的に網が重なったところが濃く目立つとか、絵柄によっては繊維のような規則性(周期性)のあるフラットな絵柄でも、周期的に色が滲んだようなところができてしまうなどが起こることです。
モアレは規則パターンを複数重ねる場合は必ず起こるもので、スキャナやデジタルカメラで繊維を撮影しても、被写体自身の周期性と撮像機構側の周期が運悪く重なると、取り込んだ画像はモアレのあるものとなっていまします。下は画像の鳥の部分を拡大したもので、羽毛の周期とデジタルカメラの撮像素子の関係で起きたものです。

カラー印刷物を原稿に撮影する場合も同じようなことが起こるので、被写体の周期性に起因するものは、何度か試行しながら撮影するしかないでしょう。
画像を網点化する際のモアレは、フィルム製版のアナログ網点では避けようがない問題でしたが、小網点の位置を微妙に変えて濃淡を出すFMスクリーニングでは発生を抑えることができます。しかしFMスクリーニングでも細かいパターンの周期をもっているので、その特有の模様が目につく形で出てしまうことがあり、完全とは言えません。

網の粗さが目立つか、FM特有の模様が目立つか、その時々で違い、校正刷りを見て問題だと思えば対策を考えます。この場合はFMのパターンを変えることによって軽減させることができるでしょう。
ロゼットとは、色ごとに角度の異なる網点印刷をする場合に、色の点が円環状につながって花のような模様が出てしまうことを言い、本来は絵柄が滑らかであるはずの場所にもムラが感じられるようになるものです。下の網点拡大写真は左右全く同じ版で印刷したものですが、色版同士の間隔が若干でもずれると、円環上の模様が異なる形になることを示していて、これらをコントロールする対策もほとんどありません。

一般に高精細といわれるスクリーン線数を高くした製版印刷では、ロゼット模様自体が小さくなるので目立ちにくくなる効果があります。
またロゼットの一種とも考えられますが、網点の組み合わせでトーンを出すために、元画像にはない色の点が入ってしまって、その周期性が目についてしまうことが起こります。下の写真の場合は紺の中に赤い点が出てザラついた感じになっています。

被写体に関する問題は撮影時に注意するべきことで、もし要注意の画像を製版する時には、レタッチの初期段階で画像を平滑にしておいた方がよいでしょう。(全体に影響を与えたくなければ部分レタッチで)
印刷時の問題は、高精細印刷のような方法で回避するとか軽減することができます。
