制作お役立ち便利帳
写真に関するご質問

Q 写真に質感が出ない

A

デジタルカメラによって好条件で商品撮影をしていても、色合いは良く出ているにもかかわらず、素材の質感が出なくて、平坦な写真になってしまうことがあります。また、写真が正確に画像再現をしていたとしても、見る人に訴えたい絵柄の部分を強調して、素材の質感を際立たせる必要がある場合があります。

例えばオートバイに若い女性が載っている写真があったとして、オートバイというメカニック商品を強調したいのか、あるいは女性らしい肌の感じを強調したいのかで写真のトーンの調整は変わります。通常は両方それなりにアピールしたいので、一つの絵柄でも部分的に分けて質感のレタッチをする必要が生じます。

このように平坦になってしまった写真を救うには、絵柄の素材ごとにそれらしい雰囲気が出るようにトーンの調整をすることになります。色の場合は桜のソメイヨシノの花びらは実際には白に近い色ですが人の記憶にはピンクのイメージがあるので少しマゼンタぽくするように、質感でも人の記憶に沿ったレタッチがそれぞれの素材に必要になります。

人の肌の細胞は年齢を経てもそう変わりはしないのですが、人の記憶にあるところの、赤ちゃん、女性、スポーツマンなどの違いを出すには、肌の表面の発汗や油分などによる反射の変化を、コントラストを強めたり弱めたりして加減することが肌の質感調整になります。

金属などの光沢のあるものは、人間の左右の眼に同じ絵が映ることはなく、左右それぞれが捉えた光の反射差が大きいので、光沢感は強調されて記憶されます。それで人には、鉄・ステンレス・アルミ・チタンなど同じ銀色でも質感の違いとして見分けられますが、単眼であるカメラでは素材の差が出にくくなります。そのために人の記憶に合うように、素材の部分ごとに、白っぽい/黒っぽい、鈍い/強い、というような調整をします。

同じ左右視差が衣装のラメ地などキラキラ素材の場合にもあり、質感を出すにはカメラ撮影された画像よりも光沢部分を強調するようなレタッチをすることになります。

このように、質感の不足している画像を改善するには、その画像には何が写っているのか、それらからどのような印象をもってもらいたいのか明確にして、そのことを過去からのレタッチの経験を積んでこられた方に伝えて、あるべき姿に加工してもらうことで、誰でも認識しやすい画像になります。