制作お役立ち便利帳
図版に関するご質問

Q 写真以外の図版類はどのように用意すればよいのか?

A

図版は内容によってそれぞれの専門領域があり、必要な要件にあった専門家に依頼することになります。①図面起こしをする場合、②イラスト描画をする場合、③清書(トレス)が必要な場合について説明します。

①図面

写真や別の図版を元に線画の図版作成することを図面起こしともいいます。マニュアルなどでの操作説明では機器のテクニカルイラストレーション作成をします。これは一般には透視図とかパースに近いもので、今はパソコンの専用のツールを使って描かれます。
元原稿として写真や印刷物が必要で、仕上がりイメージ見本をつけることで、サイズ、線の強弱や、線の込み入り方、引出線などの打ち合わせをして描画依頼をします。パソコンの専用ソフトを使ってCADのようにして描かれた場合は、後で見る角度などの変更が可能になりますが、AdobeIllustratorなどの描画ソフトでは大幅な修正は難しいかもしれません。

②イラスト描画

絵画調のイメージ図やキャラクタなどは、イラストレータに依頼して描いてもらいます。この場合はCADのようには後で修正が利かないので、後から希望するものとは異なるということが無いように、描画する人の個性が出ている過去の実績を見せてもらって発注先を選ぶのがよいでしょう。
この場合も過去のものや他社のものでも希望するイメージとなる見本を用意し、描いてもらう必要がある部分の原稿となる下描きが必要になります。
一度イラストレータに依頼すると、後で異なる人に続編を描いてもらうのは困難になるかもしれませんので、以降にシリーズ化する予定があるのかどうかによってイラストレータとの交渉が異なります。発注が継続する場合はボツになったものも後日使えるかもしれないし、イラストレータも描き溜めもしてくれます。
漠然とした内容のイラストであるとか、専門のイラストレータに依頼する予算がない場合は、クリップアートとして自由に使えるイラスト集を買って使う方法もあります。

③清書(トレス)

多様な図版やグラフを扱わなければならない場合には、それぞれが作られた時のクオリティが異なるとか、コピーの繰り返しで汚くなっているなどにより、そのまま新しい印刷物に使うことができないので、必要サイズで統一したクオリティに清書するトレスが必要になります。
トレスは文字通り原図の上にトレシングペーパーを載せて製図するものですが、現在ではCADと似た方法でパソコン上で下絵を表示して行う方法もあります。この場合は図面の要素をあらかじめ部品化しておいて組み合わせるとか、使用する文字や用語も登録して使えるので効率的で正確に作業できます。
トレスの依頼も仕上がり見本と元図版を用意して、どの部分が必要で、どこが不必要なのかの基本ルールを打ち合わせます。しかし個々の図面について仔細に指示をすることは不可能なので、機械図面とか建築設計図と間取り図など、それぞれの専門的な内容をわかっていて、ルールに基づいて適切に判断できる方に依頼することがスムースに進めるコツでしょう。