制作お役立ち便利帳
印刷物の制作に関するご質問
最近はゴルフボールやTシャツにもカラー印刷されているが、どうやっているのか?

従来から技術的には「水と空気以外は何でも印刷できる」といわれていますが、ここでは従来の大量印刷ではなく、いろいろなものに少量でもフルカラーをダイレクトに印刷する方法に絞って説明します。すでに我々の身の回りの多くの工業製品がインクジェットのダイレクト印刷になりつつあります。
また販促キャンペーンでは毎回新たな企画がされるので、多様な販促支援の印刷物やノベルティグッズが考案されますので、その企画のパートナーとして名入れやロゴ印刷・加工の技術提供をすることが求められ、UVインクを使った特殊なインクジェットプリンタでさまざまな素材に印刷する方法が広まってきました。これには特殊なプリンタとUVインクと関連した諸技術が必要です。
UVインクは従来の印刷インクのような石油溶剤を使わずに、短時間の紫外線(UV)の照射で樹脂インクが硬化するようにしたもので、プラスチックや金属などインクを吸収しない媒体にも適しています。以前はUV装置が大がかりでしたが、UV光源のLED化によって小型のプリンタでもいろいろな素材にプリントできるようになりました。
インクジェット方式は被印刷媒体と非接触でプリントできるため、媒体の表面に多少の凹凸があっても印刷でき、ゴルフボールや布地にもきれいに画像再現ができます。またプリンタの機構が「紙送り」をするのではなく平盤(フラットベッド)を移動させるものでは、成形された立体物とかTシャツのような衣類にもプリントできるようになります。
しかし多様な素材にプリントするには素材に適したインクの選択や、通常のCMYK印刷に加えて下地処理が必要になり、前述のUVのプリンタは下記のような機構やソフトウェアをもったものとなっています。
- プライマー
- ガラスやメタルなどにインクが良く密着するように、絵柄のあるところだけに下地処理を行う。
- 白インク
- 透明な素材やメタルなど白以外の素材では、光の透過反射で色再現がおかしくなるので、下に白地をプリントする。
- バーニッシュ
- 従来の印刷ではニスひきなど光沢加工のような質感を加え、また表面の強度を向上させる。
UVインクのバリエーションは増え、屋外看板にも使われていますが、未経験の素材を扱う場合は印刷後の剥離に注意する必要があります。例えばクリアファイルでは使用中に擦過(こすれ)が想定され、またタイルなど水洗いされる場合はプライマーだけでなくウレタンやエポキシのトップコートが必要になるとか、ソフトビニールでは曲げると印刷部分にヒビが入りやすく、白インクをプリントするよりは白いビニール素材を使う方がよいなど、事前に本番と同じ条件でテストをすることをお勧めします。
検査方法は一般にセロテープ剥離やカッターを入れての剥離試験が行われ、品質管理上でも試験方法を決めておいた方がよいでしょう。
