制作お役立ち便利帳
発注に関するご質問

Q 印刷用入稿ファイルの画像はCMYKでなければならないのか?

A

製版工程から印刷工程への受け渡しは、フィルムの時代からCMYKの分解フィルムで行われていたので、印刷の側での刷版製版の調整(ドットゲインの補正)や印刷の品質管理もCMYKで行われる慣行が長くありました。そこで「【Q】印刷の際にPDFで入稿すると、何がいいのか?」にあるように、印刷会社へ入稿する際の統一フォーマットとして、使用できるカラーはCMYKか特色のみでRGBは使用できないPDF/X-1aが一般的に使われています。PDFワークフローでなくても同様の理由でCMYKでの受け渡しが主流でした。

ただしCMYKでの製版から印刷への受け渡しは、それぞれの品質管理を理解しあっているような、取引の続いている特定の会社同士の場合は問題ありませんが、初めての取引の場合にはカラー品質に関する責任範囲が曖昧になってしまいます。そこでカラーマネジメントを製版から印刷まで一貫したものにするためにRGBのワークフローを採用する場合もあり、その時にはICC付のRGBカラーにも対応したPDF/X-3が使われます。

例えば雑誌の広告のように一つの製版データがいろいろな場所で印刷される場合には、個別に色校正をチェックするわけにはいかないので、日本雑誌協会が開発したオンラインで色校正レスのワークフローであるJMPAカラーに沿って入稿するようになってきていて、そこではPDF/X-3をベースにしているのでRGBカラーの扱いも可能です。

PDF/X-3はPDF/X-1aの上位規定になり、JMPAカラー以外ではPDF/X-1aも扱うので、PDF/X-3あるいはPDF/X-4が普及してもPDF/X-1aが使えなくなるわけではありません。今のところPDF/X-3はRGBワークフロー用と考えて差し支えないでしょう。RGB画像を含む入稿もカラーマネジメントがされていることが前提ならば根本的な問題はありませんが、カラーマネジメントがなければ再度従来のような色校正による確認が必要になるでしょうから、RGBにするメリットは特にないと思われます。

製版印刷ともにカラーマネジメントが普及して、プリンタやモニタが管理されるようになり、印刷の色合わせも現場の勘と経験に代わって計数管理になれば、デザインや制作段階でも完成品の色味があらかじめ予測できるようになり、RGB画像のまま製版を終えることが多くなっていくでしょう。その方が色校正が減り、コストや時間面でも有利になるからです。

参考情報
JMPAカラー原稿制作の導入方法