制作お役立ち便利帳
写真に関するご質問
CMYKではどうしても再現できない色とは?
我々が見ることができる光の色は、太陽光の青紫(短波長400nmあたり)から赤(長波長700nmあたり)までの可視光と、短波長と長波長が合わさったマゼンタ(下図CIE色度図で色のついている部分)の領域になります。CIE色度図では可視光の部分を逆U字に曲げて2次元のグラフにしていて、その色度図の範囲が目に見える色になり、外側に行くほど彩度が高く、中心部に近づくほど彩度が低く、中心は白になります。

そのうち、色再現が可能な範囲は下図のように、透過光によるディスプレイなどと、反射光による印刷物などで異っています。ディスプレイの方は、テレビのsRGBとDTPなどで使うAdobeRGBではきれいな三角形で表示できる範囲が示されています。この三角の頂点がRGBの3原色です。
それに対して通常のオフセットのCMY印刷範囲は6角形になっていて、RGBの頂点以外にCMYにも頂点がある形で、このインキの3原色の部分はAdobeRGBに匹敵するくらいの色域がありますが、CMYの混色によるRGBは印刷では幾分くすんでRGBの三角形の少し内側にはいります。オフセットのCMYで粒状になっている緑-青の部分は、用紙の種類によって発色が制約されやすい部分で、一般のオフセット印刷ではsRGBより少し狭い発色範囲になります。この範囲外の印刷が必要な場合は特色インキの追加が必要になります。
従ってsRGBやAdobeRGBのモニターで見えていても、印刷すると鮮やかさが出ない色ができます。これを事前にチェックするために、Photoshop ではRGBで作業中でもCMYKで出ない部分に「色域外警告」を出すことで、高彩度域で印刷色が飽和して調子が無くならないように、全体の彩度を下げてレタッチすることができます。つまりCMYKで出ない色でも相対的には出ているように見せるレタッチをしているわけです。

通常のオフセットの印刷インキよりももっと高彩度のインキを使えば6角形の範囲を大きくできるので、上図の赤線のような高彩度印刷も行われ、一般オフセット印刷では出ないので特色を追加していたような、オレンジ、エメラルドグリーン、マリンブルー、ターコイズブルーなども表現しやすくなります。
しかし印刷インキの特性として、光の理想的な反射・吸収が行われるのではなく、下図の斜線部分は本来なら反射してもらいたいところが不十分であるとか、下図のグレー部分は吸収してもらいたくない部分も反射があるなどにより、高彩度インキであっても特に色の掛け合わせの部分で調子がでにくいことがあります。

そこでCMYインキにRGB加えての6色とか5色で高彩度部分でもピンポイントの色が出しやすくなるとか調子が出るような高彩度印刷によって、CMYKで出ない色をカバーすることが行われます。それでも青から青紫の成分が多い昆虫や草花は印刷ではくすむとか階調がなくなってしまいます。
(参考:特色インキ掛け合わせ)
