制作お役立ち便利帳
校正に関するご質問

Q 編集・校正のオンライン化を安価に行いたい。

A

原稿作成に多くの著者が関っていて、しかも校了までの日程が無い場合に、原稿の入稿はネットでも行えますが、校正出しと赤入れのやりとりに十分な時間がとれないために、編集が不完全になったり、ミスが発生しやすくなります。そこで制作お役立ち便利帳「オンライン入稿とはどんな方法ですか?」にある、「投稿型」のように、ブラウザで扱えるWebの簡易編集システムを使って、そこに著者や編集者がログインして入稿から編集・校閲・校正といった全編集作業を複数の人が協同作業する制作ワークフローがとられます。これらの印刷状態の確認にはPDFファイルを作ることで制作時間も短縮できます。

具体的な利用例は、「学術大会ソリューション」や、「WordPressを使った冊子制作」をお読みください。こういったシステム化を簡単に行うには、WebのCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)が使われます。CMSは高価で構築が難しいシステムもありますが、オープンソースの無料で自分のサーバにインストールできたり、今はブログのようにクラウド型でインストールも不要な安価なCMSサービスも増えて、かならずしもWebの情報発信だけでなくても使われるようになりました。

CMSができるまではWebサイトの構築にはHTMLやCSSなどの専門知識が求められたり、あるいはWebオーサリングツールを導入して、システムとデザインとコンテンツの3点から作業する必要がありましたが、CMSではシステムは既製品として用意され、デザインは簡単にできるので、利用者(Webの運営者)は文章や写真などコンテンツを作ることに専念できるようになりました。つまりブログのようにコンテンツを入れるだけなので、最初の設定さえされれば専門家が不要で運営ができます。そこでCMSで簡素なWebサイトを作って、そこで編集校正を協同で行い、そのデータを取りだして印刷冊子などにも利用する「原稿管理」ができるのです。

CMSがブログと異なるのは、SNSのように時系列に原稿が並ぶだけではなく、記事分類を作ったり記事ごとに作業者を設定して、またその利用権限をコントロールできることで混乱なく運用でき、責任者が記事をロックして編集終了をさせられるなど管理機能が高いことです。またサーバが存在する限り利用済みの原稿も残り、過去に遡って検索もできるために、定期刊行物などで継続的に利用すると便利になります。当然CMSにあるデジタルデータを他のデジタルメディアにも使えますので、文字通りコンテンツ・マネジメントが行えます。

WordPress 管理画面