プロのものづくり集
ムービーレタッチ
CMの世界で広がりつつある肌修正
写真の世界ではタレントさんに限らず、一般の人たちでも画像修正・加工が普通にされていますが、その多くは「Photoshop」という画像処理ソフトを使ってフォトレタッチ作業を行ってきたわけです。
しかし、近年は映像の世界でも肌修正が行えるようになり、TVのCMを見ていますと、女優さんやタレントさんの肌が非常に綺麗に見えることがありますが、これは化粧だけでなく、画像修正によって綺麗に見せていることが多いです。
現在のハイビジョン放送になって、映像用のレタッチソフトを使って人物の肌を修正するニーズが今まで以上に求められています。人物の肌を自動的に判別しレタッチするプラグインを使う方法や、単にグレイン(除去)エフェクトをかけて処理する方法などがありますが、CMではそれらを使うケースが目立ってきました。
そんな状況下、「ムービーレタッチ」は新しい技術として開発されたもので、フォトリアルなレタッチ技術を活用した高品質な映像表現が可能になっています。
化粧ではどうしても隠せないシワやホクロ、シミ等を消して、高品質な映像に仕上げて、スポンサー企業の商品やブランドの価値を高めるためのツールと言えるでしょう。その仕事を担っているのが映像制作会社になりますが、現在は、まだきめ細かな肌の修正が行える映像制作会社は限られているのが現状です。
4K、8Kの放送では不可欠になる映像修正技術
4K、8Kの実用放送は、2018年からBS放送と一部CS放送でスタートすることが予定されています。4K・8K放送は、現行のハイビジョン(2K)を超える超高精細な画質で放送されますから、立体感や臨場感がある映像を楽しむことができます。
そうなれば、人物の肌も非常にはっきりと見られるようになりますから、肌が荒れていれば当然、視聴者に分かってしまうわけです。ドラマや映画であれば、そのほうがリアルだという好意的な意見もあるでしょうが、CMとなりますと、少しでも良く見せたいというタレント側とスポンサー側の意向が出てきますので、肌に修正を施す需要が増えるのは容易に想像ができます。
そんな肌を修正する技術が「ムービーレタッチ」になるのですが、4K、8Kの実用放送がスタートされますと、「ムービーレタッチ」の需要は伸びてくることが予想されます。
また、近年はWebサイトの動画におきましても、人物を使ったCMや商品紹介が増えつつあります。そのような場合でも「ムービーレタッチ」のサービスを利用することで、人物を綺麗に見せることができ、より商品価値を高める効果をもたらします。
化粧品のCMなど「念入りにメイクをした後でも、より綺麗に見せる」という特別な状況だけでなく、通常のCMでも人物描写で、気軽に利用できるのが「ムービーレタッチ」になります。
例えば、タレントさんのホクロを消したいというニーズがあれば、ホクロの動きを追っていって、ホクロの箇所をマークして、ピンポイントで消していきます。4K・8K映像になりますと、化粧のファンデーションのムラがあれば、それを隠すことが可能です。
また、長時間の撮影になりますと、照明の影響や身体を動かすことで、タレントさんは汗をかきます。その際に化粧が崩れてきますから、それを分からなくするために、映像を編集する時に、「ムービーレタッチ」技術を使って修正していくことになるでしょう。
仕組みを簡潔に言いますと、映像の中の肌の動きをトラッキングして、修正したい箇所をマークしていきます。次に動きの指示を与えていくのですが、ポイントは実際の映像に沿って同じように修正箇所も動いていくように指示することです。それによって、ずっと修正されたままの状態になるというわけです。
「ムービーレタッチ」の動画
画像修正を得意としている制作会社が「ムービーレタッチ」を行う
「ムービーレタッチ」サービスを行っている会社では、2Dの広告の画像修正に長年携わってきた会社がほとんどです。どの箇所をどのように修正すれば綺麗に見せることができるかを理解しており、それが映像の修正技術においても活かされています。
「ムービーレタッチ」は、基本的には4K・8K放送用に開発された映像修正技術ではありますが、現在の2Kのハイビジョン放送の映像修正でももちろん活用することができますから、CM制作や映像制作で人物の肌修正、商品やパッケージの修正を行いたい方は、一度、相談されてみてはいかがでしょうか。
現在、「ムービーレタッチ」を行える制作会社は限られています。長年画像修正を仕事にしてきた製版会社であり、培ったフォトレタッチ技術を駆使して高精細な映像表現を行っています。詳しく知りたい方、是非、お問い合わせください。
お問い合わせ先:株式会社トーン・アップ
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