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(158) 株式会社タック印刷

工業製品用ラベルを付加価値の高いレーザーマーキングで加工制作

代表取締役
高田 朋幸

印刷インキを使わずに印字するレーザーマーキング技法は、さまざまな素材にまさにレーザーを照射して文字や線などを印字する技法。株式会社タック印刷では、3年前にYAGレーザー(ヤグレーザー)マーキングシステムを導入し、主に工業製品のシール・ラベルの印字でビジネス展開し確固たる地位を築いている。1点ずつ作成するために、印刷のように短時間で大量生産はできないが、レーザーマーキングはニッチな分野で付加価値の高い技術といえるもの。高田社長に取材した。

株式会社タック印刷
本社:東京都墨田区業平1-9-7
http://www.takprint.co.jp

印刷インキを使わずにレーザーで印字する技法は付加価値の高い商品の提供へ

レーザーマーキングには、レーザーを増幅する媒質として二酸化炭素ガスを用いるCO2 レーザーは、紙などをカットすることができるが、株式会社タック印刷が導入した機械は、YAGレーザーを照射して金属や樹脂などをマーキングする機械である。

同社は古くからシールやラベルの印刷を手掛けており、工業製品や部品を製造するメーカー向けのナンバリングや製品名・ロゴマークを印刷する仕事をしてきた。しかし、近年、メーカーの内製化が顕著になってきたため、紙以外の素材にレーザーマーキングするシステムを構築し新しいビジネスに乗り出したのである。「シール・ラベル印刷でも当社の仕事は小ロット多品種が多いですから、お客様の細かくてクオリティの高いニーズに即応することが求められます。得意先の中にレーザーマーキングの素材に関心を示されるお客様がいましたので、当社もそれに対応して機械を導入しました」とのこと。これによって同社はさまざまな素材にレーザーマーキングできることを全面的に訴求できるようになった。

レーザーマーキングは、耐候性、耐摩擦性などに優れていて、電気製品・電子部品の銘板や偽造防止用のシール・ラベル制作に用いられている。原理はレーザーを照射することで、粘着シートの表面層を焦がすことで剥離され、その部分が発色されるというもの。

導入した設備は、YAGレーザーのレーザーマーキング部とラミネート加工などを施す表面加工部、抜き加工部の3工程が一体になったオリジナルシステムをメーカーに組んでもらった。つまり同社独自のシステムになる。マーキングとカットが同時に行えるため、見当ズレが生じないというメリットもある。

「ロール仕様ですから、連続自動運転で文字やシリアルナンバー、バーコード、ロゴマークなどを描画することができるのが特長です。0.1mmの細い線の描画や極小文字を印字できますので、用途が広がりました」とのことだ。

特に注力しているのがアルミ蒸着粘着シートへのレーザーマーキングで、レーザーを照射させると、照射した部分が透明になる仕組みになっている。

偽造防止用としてはホログラム印刷にするケースがあるが、コストが高くなるため手軽に作成できるものではない。それに引き換えレーザーマーキングであれば、印刷や箔押しと組み合わせることで、部分的に偽造防止を施すことが可能であるから、マーキングの改ざんを防ぐことができる。

「精度の高い偽造防止用ラベルを低コストで制作できますから、潜在需要はあると思います。今後は広く市場に周知して市場開拓していければと考えています」とのこと。また、可変情報にも即応できるのもメリットである。バーコード、ナンバリング、2次元コードのシリアルナンバーやエクセルデータを印字できるのは訴求力がある。データは基本的にはイラストレーターで制作し、文字はアウトライン化して制作するため、顧客の求めるフォントに全て対応可能である。

現在、展示会へ出展し新規顧客の開拓、ホームページにアクセスしてきたユーザーへの働き掛けなどを主な営業とのこと。初めての顧客には理解してもらうために、試作品を無料で作ることもしているという。「結局、見積りを出す際に具体的に試作品を制作してみないと、顧客だけでなく当社としても分らない部分があるからです。打ち合わせをしてデータをいただいて試作品を作ってみます」とのこと。

高田社長はニッチなビジネスというが、他社の参入がしづらい分野で確固たる顧客を獲得しているのは意義のあることで、これからますます期待が持てるビジネスではないだろうか。

ニッチの市場で顧客を獲得していくことで、得意分野として事業を確立する

東急ハンズでも販売している同社がレーザーマーキングで制作したリボン用シール


さまざまな素材にレーザーマーキングしたサンプル品 0.1mmの罫線を描画できる。

掲載号(2014年6月号)を見る