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(238) 株式会社 泰清紙器製作所

人事評価制度を確立し従業員エンゲージメントを向上させる

代表取締役
大木 啓稔

顧客の要望に応じて、貼箱の企画、設計、サンプル製作、製造、梱包、配送までを手掛け、手作りの小ロットから全自動機による大量生産まで対応しているのが株式会社泰清紙器製作所である。同社は 2018年7月に工場を新設し移転、“First call company” を目指し、積極的に付加価値の高い箱作りを行っている。また、工場見学会の開催、地域貢献活動、展示会への出品と、CSR 活動にも熱心に取り組んでいるのが特徴だ。それらが実践できているのも、全員で経営理念を共有し社員一人ひとりが目標をクリアする従業員エンゲージメントの向上を目指した人事評価制度を確立しているからである。大木啓稔社長に貼箱製作に対する新しいアイデアや取り組み、また経営理念に基づく人事評価制度について取材した。

株式会社 泰清紙器製作所
本社 : 東京都練馬区平和台 2-41-5
事業所 : 埼玉県戸田市笹目北町 14-6
TEL : 048-487-8276
http://taiseishiki.co.jp/

クリーンエリアやギャラリーを設置し、上質な貼箱製作に努める

株式会社泰清紙器製作所は、和洋菓子や革小物用などの高級感を求められる貼箱を中心に、企画から製作まで小ロット(1個〜)から大量生産までワンストップでサービスを展開している。

同社は2018年7月に埼玉県戸田市に新社屋を建てて、東京・練馬区の営業部と板橋工場を統合し移転した。「2011年3月に東日本大震災が発生した後、当時の建物は古く、従業員は働くことに不安を感じていました。それで、従業員あっての会社ですし、従業員の幸せを考えて新社屋を建てて移転することにしました」と、大木社長は工場移転の第一の理由を話す。

同社の企業理念の奥には“モテる”がキーワードになっている。「地域社会にモテる会社(必要とされる会社)」「顧客・協力会社にモテる会社(なくてはならない関係性)」「従業員にモテる会社(働きたい、頑張りたい、成長したい会社)」を根底に、「どうしたら“モテる”ことができるのか?そのためにどうしたらよいのか?が行動指針になります」とのことだ。

それを踏まえて、従業員個人の目標達成が全体の目標達成に繋がるという観点から、「顧客重視」「尊敬、感謝の気持ち」「チームワーク」「チャレンジ」「進化する」の5つを基本に、「従業員一人ひとりが行動指針に沿った活動を行い、目標管理制度とコンピテンシー(行動指針に基づく行動改善)から評価する人事評価制度を構築しています。この制度を実現するためには従業員エンゲージメントを高めることが大切になります」と話す。

「重要なのは、従業員が企業の掲げる 『戦略』 『目標』を適切に理解し、自発的に自分の力を発揮する貢献意欲を持たせることです」とのことで、企業の方向性に対する理解を促進させるため、また行動意欲や帰属意識を高めるために、個人面談を通じて人事評価をする仕組みを確立しているのが特徴である。

箱作りに関しては、常に多角的観点から付加価値を提供することに努めている。工場ではより高いクオリティの紙器づくりを目指し、例えば衛生管理が必要な箱の製作に関しては、クリーンエリアで入室前にエアシャワーを浴びて塵埃などが現場に入ってこないようにした。

商談においては「貼箱はどのように作っているのか、貼箱にはどういうものがあるのかをお客様に見ていただくために、工場内にギャラリーを設けました。お客様が来訪された時にお連れの方にもアピールできますし、サンプル品を見ながら検討することができます」と、箱のサンプル品を展示したギャラリーも設けている。

さらに、同社ではIoTクラウドサービスの『ScLink(エスシーリンク)』を導入し顧客に提案している。専用アプリの『ScLink』をスマホにダウンロードし、スクリーンコードが印刷された印刷媒体をスマホで読み取ると、クラウドに保存された画像や動画、あるいはWebサイトに紐付けされるというサービスである。同社では箱の表面にスマホをかざすだけで詳細情報や動画が見られることを提案しているという。

「箱には印刷されていない情報を画像や動画などで見せることで、箱が単なる包装資材としての機能だけでなく情報提供もできる次世代の箱へと進化させることができるようになります。QRコードですと、印字する必要があるためデザイン上では難点になりますが、『ScLink』は目立ちませんから問題ありません」とのこと。

例えば「外国の方が日本の医薬品を買われて服用する際に、『ScLink』をパッケージに埋め込んでおくと、外国の方がスマホをかざした時に、その方の言語で書かれた取扱説明書にアクセスできるようにしていれば、薬の服用の仕方を理解できて誤飲事故が大幅に軽減されると思うのです」と、製薬業界の顧客に提案することもあるという。この『ScLink』はさまざまな分野で応用が効くので、可能性を秘めた技術と言えるだろう。ただし、問題なのは『ScLink』に限らずARでも、使用する際は全て専用アプリを事前にスマホにダウンロードしなければならず、操作する人に手間をかけるという点である。それが使用率向上の妨げとなっているという課題がある。

同社は対外的アピールにも余念がない。「一人でも多くの人に貼箱の良さや活用方法を知ってもらいたいために、各種展示会に出展しています。法人顧客だけでなく一般の方々の意見も聞きたいですし、それが私たちの糧にもなります」とのことだ。2019年の夏にはアーティストとコラボレーションし、東京・中目黒の蔦屋書店で「GIFT展」を開催した。椅子やパネル、オブジェなど全ての展示物をダンボールで製作し、店舗空間に展示して来店客に実際に座ってもらってデザインと感触を楽しんでもらったという。

このように同社は意欲的に新たな取り組みを行い、柔軟な対応力で付加価値の高い箱作りを行っている。

付加価値を高める『ScLink』の提案、展示会出展などアピールも熱心に

サンプル品を展示しているギャラリー
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平和紙業㈱と共催した「新しいハコ展」<br>(中央区・ペーパーボイス東京) で面白いアイデアを提案
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