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(159) 株式会社ユーメディア
震災復興支援で情報発信するメディアがビジネスの拡大へ
取締役 経営企画担当
今野 彩子氏
東日本大震災復興支援への願いから「ともにPROJECT-ACTIONみやぎ」をスタートさせた(株)ユーメディアは、復興をサポートするために、地域企業や市民と共に力を合わせて、さまざまなメディアを企画・発信している。同社は「コミュニケーション支援企業」を標榜し、各種印刷物、雑誌、Web、コミュニティラジオ、イベント企画など多彩な事業を行っているが、その取り組みについて取締役経営企画担当の今野彩子氏に取材した。地域に根差した情報発信という観点から参考になる取り組みと言えるだろう。
- 株式会社ユーメディア
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本社:仙台市若林区土樋103番地
http://www.u-media.jp
復興支援で立ち上げた『ともにプロジェクト』がビジネス創出の牽引役に
同社は出版業からWebサイト、各種デジタルコンテンツ制作、アプリ開発など、多彩な事業を展開している総合印刷会社。定期刊行物のせんだいタウン情報「S-style」と、大人ためのプレミアムマガジン「Kappo」は、地元宮城だけでなく東北地方の情報発信を担う存在になっている。
震災直後は発行できる状態ではなく、創刊以来初めて休刊せざるを得なくなったが、復興に向かう街の様子や被災地での人々の姿を発信していくことが使命だとし、発行を再開したという。
そこで震災復興の支援の一環として立ち上げたのが『ともにPROJECT』であった。被災地商品の販促支援、地域活動とのタイアップ、募金付広告企画、震災生活情報発信等を呼びかけ推進してきた。
「津波の被害にあったところは、まだ復興に至っていません。これから相当の年月をかけて取り組んでいくことになるでしょう。私たちもさまざまな面でお役に立てればという気持ちから、『ともにPROJECT』を立ち上げました。今ではメディア制作だけでなく、地域活性化につながるあらゆるサポートをさせていただいています」とのことだ。実際、地元商店街で「伊達美味マーケット」の主催など販売支援も行っている。
震災の1年前からスタートしていたコミュニティサイト「machico」は、同社の看板サイトと言えるもので、宮城のタウン情報サイトとして毎日多くのアクセスがあり、地域に貢献するサイトとして発展した。
「支援の輪を広げるためのイベントの紹介、宮城はじめ東北の特産品の販売、店舗の紹介、あるいはコミュニティ・サークルの活動紹介、出版情報など、ありとあらゆる情報を発信していて、お陰様で今では地域の皆様に必要とされるサイトになりました」。
また、震災の年の7月に『ともプロマガジン』を発行。1年目と2年目は宮城の復興状況について紹介した。今年は同マガジンの発行に代わって、東北の心の復興を願って、京都の東寺で行われている四国八十八カ所めぐりのお砂踏みを、4月に仙台に招聘し開催し好評を博したという。
「イベントを企画する仕事が増えてきました。イベントもメディアの1つだと考えれば、地域活性のメディアとして位置付けて積極的に展開しています」とのことだ。
同社はこのような宮城の復興プロジェクトを強力に推進してきたこともあって、印刷需要は横ばいではあるものの、Webサイトやコンテンツ制作に関してはむしろ売上は上向きだという。支援プロジェクトを逸早く積極的に取り組んできたことで、地域に信頼され、次々と仕事が集まってくるのである。
震災復興に伴うイベントの開催、経済復興のための新しいビジネス・商品の創出は東北にとって不可欠であるが、これは全国各地の地域活性化に置き換えて考えれば、同様の試みを計画し実施することは決して不可能ではないはずである。
たとえ小規模であっても、地域活性化の担い手としてメディアの情報発信者として印刷会社や制作会社が貢献できる要素は多分にあるはずである。そのための資金は広告だけでなく補助金や助成金を活用することで負担を軽減していく方法が考えられるのではないだろうか。
「地元ならではのコンテンツを持ち、それを活かした企画を考えて発信するのは、メディアや広告を扱う私たちだからこそできることだと思います。それによってコミュニティの形式やネットワークの構築ができれば、新しいビジネスが創出されますから、意義のあることではないでしょうか」という、同社の経営手法は大いに参考になると言えるだろう。
この3年間の印刷需要は横ばい、Webサイトやコンテンツ制作は売上増に
ともプロマガジン創刊号と第2号、南三陸町の観光スポットを紹介した冊子の制作も(右から)

