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(205) 株式会社WACUL（ワカル）

アクセス解析を自動で行う人工知能の「AIアナリスト」

取締役COO
垣内 勇威氏

株式会社WACULが開発した人工知能「AIアナリスト」は、Google Analyticsのデータを基に、Webサイトのアクセス解析を自動で行うツールである。発売されてから3年が経ち、顧客数は急速に増加しているとのことで、今後、さらなる成長が見込まれている。「AIアナリスト」は分かりやすい言葉で改善点を提案するのが特徴で、Webサイトの集客や販促に成果をもたらすもの。開発者である取締役COOの垣内勇威氏に、「AIアナリスト」の仕組みについて取材した

株式会社WACUL（ワカル）

本社 : 東京都千代田区神田小川町3-26-8 2F
http://wacul.co.jp

Google Analytics のデータを基に独自に開発した分析ロジックを融合させる

Google Analyticsはプロ向けということで、効果的に使っている企業は少なく、Webサイトのどこをどう改善すれば良いのか分かりづらい面がありました。そのため、ほとんど放置されている状況です。AIアナリストは導入時の設定も非常に簡単で、GoogleAnalyticsと連携するだけで人工知能がアクセス解析を自動で行い、独自にテキストやグラフ、表を使って分かりやすく改善点を提案してくれます」とのことだ。

Google AnalyticsでWebサイトを分析するためには、大量のデータを整理する必要がある。当初は垣内取締役が1人でデータの分析をしていたが、それだと、非常に時間のかかるアナログ作業となり「1つのWebサイトのデータを集計するのに5日ほど要していました」。

そこでデータの集計作業を自動化したことが「AIアナリスト」開発の最初の取り組みだったという。AIによる分析では、いかに多くのデータを集めるかが鍵になる。

「当社では毎月数百サイトの解析を行っていますから、大量のデータとノウハウが蓄積されています。それらの膨大なデータを合わせて、当該サイトの改善点をAIが指摘してくれるわけです」と、さまざまな顧客データが統合され相乗効果が得られるようになっている。

特長は大きく3つ挙げられる。1つは、サイトの“伸びしろ”である改善方針を発見し、根拠となるデータを合わせて提案すること。分かりやすく解説し、実装後にCV（コンバージョン=Webサイトにおける成果）がどの程度増加するかの予測値が見られ、サイト改善策を示してくる。

2つめは、「広告からの購入数が減少」「検索からの訪問客の増加」など、Webサイトに関わる重要な“変化”を報告すること。機械学習を活用してCVに影響のある異常値だけをピックアップして知らせる。また、変化だけでなく、その原因となったページを影響が大きい順に教えてくれるため、適切な対策をタイムリーに実行できるようになっている。

3つめは、あらかじめ分析対象を登録しておけば、自動で全てのレポートを作成できること。集計に膨大な時間を要する分析も工数ゼロで受け取ることができる。Webサイトの特性に合わせた価値観で、さまざまな分析対象を定義することが可能になっている。また、レポートはCSVファイルやExcelファイルに対応しカラーで出力できるようになっているので見やすいのもメリットである。

「PC、スマートフォンなどの端末からの訪問客、あるいはブログからの訪問客と、それぞれ個別に集計して、真っ先に改善しなければならない課題をピックアップするようになっています」とのことで、アクセス先のデバイスごとに最適な解析を提案してくれるわけである。「Webサイトには日々多くのデータが集まっていますし、デジタルで結果を示して、デジタルで改善できますから、極めてAIの力が発揮されやすいわけです。AIアナリストを導入されたお客様は大きな成果を上げられています」という。

Webサイトのアクセス解析は、AIのデータ処理が最も活かされる分野である。効果的にWebサイトを運用するために、「AIアナリスト」のような自動解析ツールは、今後ますます注目され、導入することが当然になってくるであろう。一方、紙媒体もWebサイトも効果的な発信が求められてくるはずである。印刷会社でも自社サイトで活用するもよし、クライアントに印刷案件と並行してWebサイトの改善策を促すためのツールとして提案するのもよいだろう。なお、同社では登録すれば「AIアナリスト」の一部の機能を無料で利用できるようになっている。

◆問い合わせ先　support@wacul-ai.com

Webサイトの「伸びしろ」、重要な「変化」を報告し自動でレポートを作成する

伸びしろ・データ根拠

「AI アナリスト」のサービスサイト