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(204) 旭印刷株式会社
InDesignの作業効率を追求する漢字情報処理のエキスパート
常務取締役
古田 安弘氏
文庫・単行本の出版印刷を中心に印刷全般を手掛けている旭印刷㈱は、システム開発会社と協力して、DTP業務を効率化する独自のシステムを開発し、事業を展開しているのが特徴である。同社ではテキストの校正時に修正箇所を視覚化したInDesignのプラグイン「KJAka(ケイジェイアカ)」を開発し仕事に活用してきたが、その使い勝手の良さから数年前から販売もしてきた。このプラグインをはじめ、DTP業務を効率的に進めるための独自のシステムも構築し、顧客のニーズに応えている。同社の古田安弘常務取締役に開発したソフトについて取材した
- 旭印刷株式会社
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本社 : 東京都板橋区小豆沢2-20-24
http://asahi-printing.jp
修正部分をリアルタイムで赤囲みするプラグインで校正作業を効率化
旭印刷㈱は活版からスタートし、電算写植を経て、DTPを主体に出版印刷を展開しており、主力商品は文庫本や単行本の印刷になる。DTPの作業効率を高めるために独自のソフトを開発してきたが、現場からの必要に応じて生まれたのが「KJAka」である。
「KJAka」は、画面に表示したドキュメントのテキストフレームの文字を変更した際に、すぐに判別できるように修正箇所を赤枠で表示するInDesignのプラグインである。
「InDesignで組版作業をしている時に、文字を修正しても、後から修正したかどうかが分からないため、修正箇所が一目で分かるように、昔から付き合いがあったシステム開発を手掛ける㈱ケイ・ジェイ・システムズ(藤森智社長)に相談し開発してもらいました。使ってみますと、現場での評判は上々で利便性があるということでしたので、それなら販売しようとなったわけです」と、古田常務取締役は開発・販売の経緯を振り返る。
著者や編集者から赤字を入れた校正刷りが戻されると、それを見てオペレーターが一つひとつ修正していくわけであるが、これまでは修正後の箇所が分かりづらかった。それが「KJAka」を使うと、InDesign上で修正をする際に、キータッチした箇所をリアルタイムで赤く囲むので、一目で修正したことが分かるわけである。
「自動的に赤く囲みますから、修正箇所が可視化されたことで、オペレーター自身による画面上での確認が容易になり、差し替えのミスが軽減され、赤字の修正漏れがなくなることが期待できます」とのことだ。
赤枠の位置情報はドキュメント内に保存され、しかも、赤枠が存在するページのみを自動的に抽出し、PDFまたはJPEGで出力するので、校正紙のムダを省き、出力時間も大幅に短縮される。同社のような小説や書籍など大量ページの場合には非常にメリットが大きい。
シンプルな機能ではあるが、これまでこのような機能を持ったプラグインは存在していないのが実態で、まさに現場のニーズから生まれたプラグインというわけである。文字の訂正箇所だけでなく、改行等の特殊指示も赤枠の対象になっており、また、同ツールでの変更箇所の履歴は、赤字情報を削除するまで累積して保存できるため、安心して作業に取り組めるようになっている。価格は1ライセンス当たり8,000円(税別)で販売している。
現在はWindows版のみの販売だが、Mac版もこの夏リリースされる(詳しくは旭印刷のホームページを参照されたい)。また、同社はこれまで培ってきた辞典のCDIROM化や電子書籍制作のデータ変換技術を統合し、あらゆる形式の入稿データをDTP用データに変換するシステムを、テキストエディタ「MIFES」のマクロ機能を利用して開発している。
書籍本文では、著者や編集者はそれぞれ違ったOSやワープロソフトで制作し、いろいろな形式でデータが入稿される。最近ではコンテンツの二次利用や組版の簡略化を考慮した、出版社独自のXMLデータの入稿も始まっている。各印刷会社は入稿されたXMLデータをInDesignに流し込み自動で組版をするが、印刷字形に適していない文字等を組版後に修正をすることになり、かなりの労力と時間を要し、しかも手作業ゆえのミスも考えられる。
しかし、「このシステムでは入稿XMLデータを、組版後に手作業のいらないXMLデータに変換することで作業を時短化し、コンテンツの品質向上が図れます」と、DTPの現場では不可欠なシステムだという。同社は漢字情報処理のエキスパートとして、これからもイノベーションをモットーに顧客のニーズに応えていくとのことだ。
独自に開発したソフトでDTP作業を時短化し、商品の品質向上を図る

修正箇所を赤枠で囲み分かりやすくした「KJAka」

「MIFES」のマクロによる処理中の画面
