月刊GCJ
GCJパーソンズ
(149) 黒岩 賢太郎
デジタルマーケティングで企業を総合的に支援する
企業の集客や売上アップに関する販促方法は多様化しており、販促が実際に効果をもたらすためには、企業に合った最適なソリューションが求められている。そんな状況下、リアルな紙とデジタルコンテンツを融合させたプロモーションを展開し、企業の売上アップを総合的に支援しているのが株式会社グロリアス(東京都渋谷区恵比寿西2-3-5)である。同社を牽引する代表取締役社長の黒岩賢太郎さんは自らプロデューサーとしてさまざまなプロモーション活動を行っている。「印刷会社さんと共に、特にデジタルの分野でお客様の販促支援をお手伝いします」と、印刷会社とコラボレーションし、付加価値の高い販促支援を訴える。黒岩社長が進める販促支援とはどういうものなのか。同社の事業内容、今後の新しい取り組み等について話を伺った。
黒岩 賢太郎 KUROIWA KENTARO
- PROFILE
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1980年東京都生まれ。2000年インターネット広告代理店に就職し、バナー広告・メール広告の営業・制作に携わる。以後、交通広告代理店、印刷関連制作会社、総合制作プロダクションを経て、2009年フリーランスのプロデューサーとして販売促進に関する各種ツール製作に携わる。2010年株式会社グロリアスを設立し代表取締役社長に就任。企業のプロモーション企画・ツール開発・コンサルティング等を通じて販売促進をトータルで支援。2015年7月。インド大手IT企業と合弁会社株式会社ジーティーエムジャパンを設立し、アジア諸国へビジネス領域を拡大。
初回の訪問で具体的な提案ができるようにしておくことが重要
——御社の理念・事業について教えていただけますか?
黒岩いま企業では、顧客とダイレクトにつながるプロモーション活動が求められています。それと社内的にはインナープロモーションも重要視されており、広告・宣伝、販売促進、マーケティング、クリエイティブ、教育等を横断的にまとめ、企業をトータルに支援していくことが必要とされています。当社ではリアルとデジタルを融合させて、企業の販促活動をコンサルティングや具体的なツールやコンテンツでサポートすることをミッションにしています。
——なるほど、顧客の販促支援を行うに当たって、提案する際に心掛けることは何でしょうか?
黒岩お客様が望んでいることは何かを事前に理解して、初回の訪問で案件について具体的な話ができるようにしておくことです。販促支援というのは、結局、お客様の商品であったり、サービスをいかに売っていくかということですから、打ち合わせの段階で商品やお客様の販売方針を尋ねたりするようでは、既に遅いわけです。事前にある程度、お客様のホームページを見たり、業界や他社の動向を調べたり、商品に関する関連情報を把握してから、それらを基に提案できることが前提になります。それがお客様への“お土産”にもなるわけで、提案に対して関心の度合いを強めてくれるでしょう。
「御社の課題は何でしょうか?」「この商品をどのように売ろうとしているのですか?」ということを訊くようでは、お客様に「調べてから来てください」と言われても仕方ありません。今日では、打ち合わせの段階から可能な限り具体的な提案ができるように下調べと、プレゼン用の資料などの制作を行って提案できることが求められています。
——商談ではいかに具現化するかという話になってくるわけですね。
黒岩ええ。当社では、案件の特性に応じて専門のプロジェクトチームをその都度結成します。そして、最適なディリクションを行いツール制作やコンテンツ制作、あるいは紙媒体を提案していくようにしています。そして、独自のソリューションサービスを展開しています。最新映像機器によるインターネット番組の企画・制作、撮影素材の編集・映像のリアルタイムインターネット配信ですとか…。その他にもタブレット端末活用支援サービス、デジタルマーケティングプラットフォームシステムなどを開発し提供しています。これまで取引先企業は大手企業を含め、約300社超になります。
周辺のマーケットニーズを捉えて顧客の商品のターゲティングを行う
——御社が扱った事例を挙げていただけますか?
黒岩例えば、お客様が新商品を開発し販売する際に、全国の代理店に新商品を売ってもらうための販売代理店強化システム・アプリを開発しました。代理店の営業担当者が使う販促ツールなのですが、従来は、紙の資料やカタログを送って、それを営業担当者がお客様に見せて説明するだけの営業でした。その紙媒体が実際にどれだけ使われているのか分からなかったわけです。使った数やそれによるお客様のレスポンスを把握することができなかったわけですね。
そこで当社では、タブレットやスマホ・PC活用型のデジタルツールを開発し、その画面にタッチすることでお客様がどこに興味を示し、どれだけレスポンス率があるのかが分かるシステムにしたのです。それによって、それまで多大なコストをかけて印刷していた媒体費用を大幅に削減することができたわけです。これは印刷会社さんにとっては自らの仕事を一部削る提案ですから、実践するのは難しいかもしれませんが、お客様にとって何が最適で効果的な販促支援であるかを考えた場合、紙媒体に代わってデジタルツールを提案しなければならない状況が出てくるわけです。ですから、販促支援をしていくのであれば、紙媒体とともに+αを提案していくことが重要だと考えます。
——では、印刷会社が販促支援会社になるのは難しいのでしょうか?
黒岩世の中の動きがデジタル化になっても、印刷で生き残る道はあると思っています。しかし、「明日から販促会社としてお客様をトータルで支援していきましょう」というのは、実際問題として難しいでしょう。今日から「わが社は販促コンサルタント会社」と名乗って営業しても、販促コンサル専門で活動してきた沢山の競合がいる中で相手にされるとは言い難いですし、営業マンが販促コンサルタントとしての知識やノウハウを身に付けていなければ仕事を受注できません。販促支援をする場合は、お客様の商品であれば、その周辺の全てのマーケットニーズを捉えて、誰がその商品を使えば効果的なのか。どの顧客層に売って行ければ良いのかというターゲティングをしていく必要があります。そして、そのターゲットに合わせた媒体やデジタルコンテンツを作って広報宣伝したり、さまざまなプロモーションを仕掛けていかなければなりません。
——それでは印刷会社はどのように顧客の懐に入っていけば良いと思われますか?
黒岩印刷会社がお客様の紙媒体を制作しているということは、お客様のさまざまな情報が入ってきていることを意味します。それらの情報を有効に活用していくことをお勧めします。例えば、電子カタログを提案するとか。別の独自で企画した印刷案件を持って行くとか。方法はいくらでもあると思います。問題は、お客様に発注された案件を紙の印刷にしているだけの仕事に留まっていることです。それは非常にもったいないことですよね。
印刷物とデジタルコンテンツを融合させた仕組みを作ること
——そうなりますと、印刷会社は紙媒体をいかに売っていくかを突き詰めたほうが良いということでしょうか。
黒岩そう思いますね。印刷物が少なくなっているとはいえ、紙には訴求力や閲覧性がありますから、消えてなくなることはありません。いまは印刷物とデジタルコンテンツと融合させた仕組みを作って、お客様の販促を支援することが望ましいですし、お客様もそれを望んでいます。ですから、印刷会社は当社のようなデジタルツールを開発できる販促支援会社とコラボレーションすることをお勧めします。
販促支援会社は印刷機を持っていませんから、印刷はどうしても外注になるわけです。印刷機という設備を持っていることは強みです。デジタルコンテンツを開発・販売する販促支援会社と印刷会社はそれぞれ仕事を棲み分けして、それぞれの強みを発揮してお客様に対応していけば、Win-Winの関係を築けると思います。具体的には企業に対して一緒に営業をかけて、紙媒体についてもデジタルコンテンツについても、お客様の質問や案件についてすぐに答えられるような営業を展開するのが効果的だと思います。
——今後、御社ではどのようなビジョンお持ちですか?
黒岩 実は、インドのIT会社との合弁会社の株式会社ジーディーエムジャパンという新会社を設立するところです。両社の強みを活かして、日本のみならず、アジアをターゲットにしたビジネス展開をスタートしました。このインドの会社は世界に17拠点持っていて約2000人の規模を有する会社です。さまざまなソフトウエアを開発しているのですが、新会社ではグロリアスが67%株を保有して事業展開していきます。デジタルマーケティングコンサルティング・ツールの開発・販売から、各種システム・アプリの開発・販売を行います。いま取り沙汰されているインバウンドビジネスはもちろんのこと、これからますます重要視されるアウトバウンド商品の企画・開発・販売を支援していきます。そして、日本企業におけるグローバル展開を総合的にサポートしてくつもりです。
——そうですか。海外展開で羽ばたこうとされているわけですね。最後に印刷業界にアピールされたいことは…。
黒岩当社は革新的なコミュニケーション手法を創出できる企業を目指していて、実際にお客様のために開発したツールが好評を博しています。ですから、印刷会社の皆様にとって不得手なツール開発でお役に立てると思いますので、案件がある場合や、あるいはデジタル分野で新規開拓を考えていらっしゃる企業がいらっしゃれば、都内に限らず地方の皆様に対しましても、コラボレーションのご相談に乗らせていただきますのでご連絡ください。積極的に営業同行もさせていただきます。
また、新規事業を構築されたいとお考えの経営者様がいらっしゃいましたら、膝を突き合わせてご相談に乗らせていただきます。

