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(188) 平野 友朗

商談・受注のためのメール営業がますます重要になる

今やメールなくしては、ビジネスが成り立たないほど、メールは非常に重要な役割を担うまでになった。だが、毎日送信しているメールも、送り方、書き方によって営業やコミュニケーションに大きな影響を与えてしまうものである。そこでいち早くビジネスメールの必要性に気がついて、メールコンサルタント業を展開してきたのが、株式会社アイ・コミュニケーションの平野友朗社長である。「これからのメール営業は、商談を前に進めて受注を得るために、効果的な手法が求められてくる」と重要性を説く。平野社長は、15年以上にわたってメールを活用した営業を指南してきた、ビジネスメール教育の第一人者である。事業内容、ビジネスメールの動向やあり方について多角的に話を伺った。

平野 友朗 HIRANO TOMOAKI

PROFILE

1974年北海道生まれ。筑波大学人間学類(認知心理学専攻)卒業後、広告代理店勤務を経て独立。2003年株式会社アイ・コミュニケーションを設立し代表取締役に就任。メディア掲載1,000回以上、著書27冊(2018年11月現在)。ビジネスメール教育の第一人者。メールに関するコンサルティングや講演・研修は年間120回を超える。「ビジネス実践塾」を主宰し中小企業にメールマーケティングやブランディングのノウハウを提供している。一般社団法人日本ビジネスメール協会代表理事。

訪問営業を脱却し、メールマーケティングを支援する会社を設立

Q メールビジネスを始められた経緯をお聞かせください。

大学卒業後、広告代理店に勤務していた時に、これからはメールマーケティングの時代が到来すると思いました。1990 年代後半でしたから、インターネットが普及しつつあり、メールがビジネスで使われるようになってきた時代でした。私自身が求人広告の営業で、飛び込みやテレアポ取りの営業を何年も続けて疲弊していた頃でもありましたので、メールでお客様とコミュニケーションを取って、お客様から問い合わせやご相談を受けるスタイルにしたら、ストレスもなくスムーズに営業ができるのではない今やメールなくしては、ビジネスが成り立たないほど、メールは非常に重要な役割を担うまでになった。だが、毎日送信しているメールも、送り方、書き方によって営業やコミュニケーションに大きな影響を与えてしまうものである。そこでいち早くビジネスメールの必要性に気がついて、メールコンサルタント業を展開してきたのが、株式会社アイ・コミュニケーションの平野友朗社長である。「これからのメール営業は、商談を前に進めて受注を得るために、効果的な手法が求められてくる」と重要性を説く。平野社長は、15年以上にわたってメールを活用した営業を指南してきた、ビジネスメール教育の第一人者である。事業内容、ビジネスメールの動向やあり方について多角的に話を伺った。かと考えたわけです。それで訪問営業をしないで、メルマガを使って営業活動をする会社を作って、企業のマーケティングを支援するビジネスを始めようと考え、2003 年に独立しました。

Q 事業内容について教えてください。

会社設立と同時に、メルマガ制作のノウハウをまとめたビデオを制作し販売したのですが、気がつきますと、半年で800本も売れていました。買っていただいたお客様からメルマガに関するコンサルティングの話をいただくようになり、アドバイスや顧問契約を結んで、ビジネスを広げていきました。

2007年頃からは、ビジネスをトータルでサポートする通信教育事業の「ビジネス実践塾」を主宰し、今日まで続けています。会員になればネット上で動画を観ることができます。当塾で提供しているのは私がビジネスのノウハウを語っている動画ですが、社員数10人以下の会社の幹部から300人ほどの企業の経営者まで観ていただいています。私としては、業種業態や企業規模を問わず、お客様のビジネスの役に立てることがやりがいであり、仕事での楽しみと言えるでしょうか。

また、自分のブランド価値を高めようと、設立当初から著書を次々と出してきました。現在までに27冊の著書を出版しています。リリースを出してメディアに取り上げられてきました。そんな執筆・出版から各種講演やセミナー、他にはビジネスメールに特化した企業研修などを事業として展開しています。メルマガの専門家としてどのようなメールツールが良いのかを聞かれることが多いため、「アイ・メール」というメール配信システムも提供しています。

Q 実に多岐にわたっていますが、「ビジネスメール実態調査」も毎年実施されていらっしゃいますね。

はい。仕事におけるメールの利用実態と課題の把握を目的に、2007年からスタートし今年で12 年目になります。こういった市場調査というのは、継続していますと、その分野の第一人者として見られるようになりますから、当社としてのメリットは大きいです。今では3,000人くらいの人が調査に協力していただけるようになりました。このようなメールに関する大規模な調査が他にはないので、いろいろなメディアの方たちが、調査した数字を使いたいと言ってきて頼りにされますから、続けていて本当に良かったなと思っています。

「読んでみたい」「読みやすい」「理解されやすい」がポイントに

Q 企業でのメールのあり方は変わってきているのでしょうか?

昔のメールは、ビジネス文書のような書き方をしていたことが多かったのですが、今は電話で話すように、少しくだけた書き方に変わってきています。それと、企業自体がメールに関しては社員教育の対象ではないという風潮になっているのを感じます。ですから、教育がされていないことで大きな問題も出てくるわけです。例えば、昔なら送り先を間違えて送ったとしても許してもらえていましたが、今は、それが大企業であれば不祥事としてニュースになるくらいです。企業はサイト上でお詫びをしなければならなくなり、昔のような寛容さはなくなってきています。ですから、最近は先進的な企業ではメール教育に力を入れるところが出てきています。企業からは、メールの基本的な書き方を社員に教えてほしいという要望が多くなってきました。

Q そうですか。社内のコミュニケーションも、メールによって変わってきたのでしょうか?

ええ。ビジネスチャットと言われるツールが増えつつあります。作業の効率化としても役立つツールで、いろいろと便利な機能が搭載されています。しかし、メールは1日に1回以上は見ますし、必ず使うものですから、メールが主体でチャットは付随と言えるでしょう。メールはビジネスで外せないものだと思います。

一方、メールがコミュニケーションの主体になってきますと、メールで要件を送れば、相手に伝わるだろうと勝手に思い込んでしまいがちです。でも、相手の人が忖度して理解しようとしないと、上手く伝わらないことが多々あります。誤解が生じて、相手の人が「私はそんなことは聞いていません」となって、口論を招く事態になります。メールで用件をいかに伝えていくかが問われています。

Q メールは業界や企業ごとに独自の書き方があるようですが、それについてはどう思われますか?

私がさまざまな業界の人たちのメールを見てきたからこそ言えるのですが、独自の書き方でメールを書いていますと、その業界や企業では通用しても、転職した際にすごく困ることになります。だから「世の中の一般的な書き方はこういうのが良いですよ」ということを、セミナーなどでよく話しています。基本的には一見して読みやすそうだなという印象を持たれて、すぐに理解できる書き方が望ましいです。1行を20 文字~30 文字で書くとか、5行くらい書いたら1行空けて行間を適度にとるとか、結論を先に伝えて、詳細はなるべく箇条書きにするとか、そのような書き方をお勧めしています。

メールを一見して読んでみたいと思うかどうか。次に実際に読みやすいかどうか。次に読んでみて理解できるどうか。という順番でいつもアドバイスをしています。また、接続助詞を多用しますと読みづらいので、一文をなるべく、短くシンプルに書くようにと、伝えています。

スキルを持ったメール営業ができる人材が求められてくる

Q メールでは情報漏えいの問題があると思われますが、どのようにお考えでしょうか?

メールの内容は前提として漏れるものという考えを持ったほうがいいでしょうね。顧客データなど重要なデータを添付して送る場合は、パスワードで開封できるようにして、他者には見られないよう配慮をするのがよいでしょう。パスワードは口頭で伝えるとか、別のメールで知らせるようにしましょう。メールは一対一であっても、相手の人が転送した時ですとか、場合によってはパソコンを紛失する可能性もありますから、絶対にメールの内容が漏れないとは言えないわけです。ですから、他者に読まれて困るようなことは、なるべくメールには書かないほうがいいですね。

Q ところで一般社団法人日本ビジネスメール協会の代表理事でいらっしゃいますが、設立された経緯を教えてください。

メール教育の研修で全国を回っていますと、いろいろな理由で伺えないことが出てきますので、私の他にビジネスメールについて講義できる人を育成しようと考えて、2013 年に設立しました。ビジネスメール教育者を育てて認定させてもらっています。当協会には全国に20 名以上の認定講師が所属していまして、全国からメール教育の依頼があれば、その都度認定講師を派遣するという仕組みを採っています。メール教育は非常に重要だと考えています。短時間で発信して効率的に時間を使うようにすることで、仕事全体の時短にもなります。いま求められている働き方改革の観点から言えば、メール教育は実践的で非常に効果があると思っています。適切な教育方法で指導していける人材によって、ビジネスメールを広げていければと考えています。

Q ビジネスメールは今後どのように発展していくと思われますか?

現在の送信方法自体は、5 年、10年ではそれほど変化していくとは思いませんが、もっとスキルが求められてくると思います。例えば、今までは電話でやりとりしていたのを、相手が多忙で捕まらないからメールでやりとりするようになるとか、営業担当者が訪問する時間が取れないので、メールで営業する、などのようになるでしょう。それによって、説得力のある文章が書けて、言いたいことが伝わるようにしていかないと、商談が滞るようになるでしょう。少々の難しい交渉でもメールで行っていくようになるはずです。ですから、高度なスキルを持ったメール営業ができる人材が求められてきます。ますますビジネスメール教育の必要性が問われてくるのではないでしょうか。これからのメール営業は、商談を前に進めて、受注を得るための効果的な手法が求められてくると考えています。

私たちの研修は、ビジネスメールコミュニケーションという言葉を使って、コミュニケーション力を重視している点が特徴です。印刷業界で仕事をされている皆さんにとっても、メール教育はますます重要になってくるはずです。最初にしっかりとルールを知って、基礎を学んでおくと忘れづらく、仕事に活かされるはずです。メール教育が必要だと思われた経営者の方がいらっしゃれば、是非、当社にご相談ください。お役に立てると思います。

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最近出版された平野社長の著書2冊。現在まで27冊もの著書を出版している

これからのメール営業は、商談を前に進めて、
受注を得るために効果的な手法が求められる。

———— 平野 友朗